伝説のメンター・大久保寛司’s RADIO「あり方研究室」VOL.43「何をやるかの前に、誰とやるか」

大久保寛司さんのRADIO「あり方研究室」!

第43回のテーマは「何をやるかの前に、誰とやるか」です。

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■VOL.43「何をやるかの前に、誰とやるか」

GUESTは、牧田恵里さん。中編です。

こちらからお聞きいただくことができます。↓

大久保寛司さんは、長年、日本中のいい会社と呼ばれるありとあらゆる企業を訪問し、その本質を洞察し、その経験を活かして、多くの経営者から師と仰がれ、のべ10万人以上の人の行動を変容させてきた「伝説のメンター」と呼ばれる方です。

2020年以降、これからは「風の時代」になると言われています。

所有から共有へ、ひとりひとりの個性・オリジナルが尊重される世界へなど、「ジャッジしない」「本質的なつながり」の時代が到来するようです。

そして、令和の時代、そしてWithコロナの時代は、「あり方」の時代になっていくと思います。

これまでは、目を外に向けて、社会の中でどう上手くやっていくか、どうしたら、この社会に適合し、成功するかといった「HOW TO=やり方/LIFE STYLE」がフォーカスされ、よりよく成長しながら生きていくという視点が主流でした。

これからは、指を自分に向けて、ありのまま、あるがままの自分とつながって、日々、自分はどうありたいかという「BEING=あり方/LIFE STANCE」をセンターにして、自然に豊かに生きていくという観点にシフトしていくのではないでしょうか。

〜この研究室は、私が皆さんと共に学ばせていただく場です〜大久保寛司

「あり方」について、「教えてほしい」という姿勢ではなく、自分なりに考え、学ぼうとする方は、皆さん、この研究室の研究員です。

共に学んでいきましょう!

今回のGUESTは、株式会社tsumug代表取締役の牧田恵里さんです。

ビジネスの領域で新たな価値を創造する会社に贈られる「Ruby biz Grand prix」2020大賞を受賞した株式会社tsumug代表の牧田さん。牧田さんは、空室・空き家の社会課題×新しい働き方という掛け算で、ワーケーション・シェアオフィス・テレワークなど、これからの時代の「空間利用」と、そこから生まれる「人がもっと自由にイキイキと生きていく」ための新しい物語を紡いでいます。

牧田さんの考える「これからの時代に紡がれていく仕事の姿」とは何か。

「オープンに自由に生きる」牧田さんと、大久保寛司さんの、「これからの会社のあり方」のヒントに溢れた、お二人の対話を、是非、お聞きください。(✳︎ナビゲーター・増田恭子さん)

■牧田恵里さん

株式会社tsumug代表取締役。東京理科大学卒業。新卒でサイボウズ入社。

サイバーエージェントアメリカ、不動産勤務を経てMOVIDAJAPAN(現Mistletoe)に入社。孫泰三氏とともにPiccolo(現VIVITA)事業を立ち上げる。

2015年、tsumugを設立し代表取締役に就任。

■株式会社tsumug

https://tsumug.com/

■牧田さんの人生について紡がれた記事です。

https://edge.tsumug.com/entry/historie-erimakita-01

VOL.43のRADIOから、一部内容を抜粋してご紹介します。

VOL.43「何をやるかの前に、誰とやるか」

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大久保:tsumugの今の会社の魅力って何ですかね?

牧田:一つは、働き方を自発的に考えられる、「働きがい」みたいなものに重きを置いてる人が多く参加していただいているので、そういう考え方の人たちにはすごく魅力的な会社にはなっているのかなという感じはしてます。

大久保:
面接などで、じゃあ、この人に一緒にやっていただこうと思うのは、どんなポイントだったりされますか?

牧田:
プロセスは一応あります。基本的にその人が入ってから関わるチームの人たちには、全員に話してもらいます。

大久保:おーなるほど!

牧田:私自身、すごく能力が低いといえば低いので、人の採用判断なんかできないと思ってるんですよ。特にエンジニアの採用判断とかできないので、基本的に、採用とかする時に自社の説明をフルオープンで全部するんですよ。機密事項以外は、「会社で、こういうことやりたいです。こういうことをチャレンジしていこうと思っています」と伝えて、むしろ、「それを言ってこっち側が選んでもらえるのかな」という前提で話すことが多いです。

正直、一緒に働いてみないとわからないことのほうが多いかなとは思うんですね。「入ってみて、3ヵ月試してみる?」みたいな感じで、試用期間みたいなものを、業務委託でもやっています。

大久保:
私なりに解説しますと、やっぱり、まず来ていただく時に大事なのは、何をもって来ていただけるかです。牧田さん自身は、言ってみれば、自分たちの価値観や思いを伝えてるわけです。そこに共鳴した人が、まず応募してくると。ここはすごく大事で、一番良くないのは、単に条件を出して、「大きいから」「安心だから」であると、リスクを背負わない人を採用したいと言っているようなものになってしまいます。

それから、牧田さんがトップでありながら、飄々と「私、技術者なんか見る目ないから」と淡々と割り切っているというところも実はすごく大事です。

もう一つ、さらっと言われましたけれども、「もし、その人が入ったら一緒に働くであろうチームメンバー全員と話をしてもらっている」という言葉、これもものすごく大事なんですよね。

私の持論の一つは、何かをやろうとする時、一番大事なのは、「何」をやるかの前に、「誰」とやるか、がすごく大事だということです。

理由は簡単で、どんないいことをやろうと思っても、嫌な人とやったら絶対に途中で終わるんですよ。だから、「誰とやるか」ってものすごく大事で、そこをスタートの採用の時点で、メンバー全員に話してもらってます、ということ、たぶん、主従関係というよりは、今お話を伺っていると完全にフルフラットな、「組織」と言えるのかどうかわからないような感じですけど、私からすると、それがこれからのあるべき姿の典型じゃないのかなと思います。

牧田:寛司さんが仰った「複業」というものが、うちもベースなので、本当に複数できることが当たり前という前提で考えたら、どんな働き方になるかなっていうのを、いろいろトライ&エラーしてる感じです。

大久保:ご承知のようにパーフェクトな仕組みというのは無くて、裏と表というか長短というのは、物事必ずあるわけです。その制度や仕組みに合う人と合わない人というのもあるし、いろいろな観点があります。

一つ言えるのは、簡単にお話しすれば、「何でもいいから、いろいろやってみたらどうでしょう?」ということつきますよね。すごい無責任なんですが、最初から「これ、間違いない」なんていうのはおかしくて、やってみないとわからない。もちろん、やったほうがいいと思うからやるわけですけれども、やってうまくいかなかったら、大企業と違いますし、ネットワーク型だから、変更がしやすいですよね。大企業は一度ルールと制度や仕組みを作ってしまうと、不具合があっても変更が難しいんですよね。

そういう意味では、あの大変失礼な言い方を申し上げれば、朝に言って夕方に変えても、別に「そうだね」と納得してしまうようなメンバーがどちらかといえば集まってるんじゃないのかなと。勝手な推測ですけど。

牧田:いや、おっしゃる通りですね。

うちは開発を、今、「スクラム」という開発手法でやっているんですね。

スクラムとは、ラグビーのスクラムからきているんですが、そのスクラムチームで、やるタスクを全部ストーリーにしてるんですよ。

ユーザーに対してどういう価値を出すのかというストーリーになっていて、そのタスクそれぞれに時間配分が決まっているので、タスクをチームの中にいる人たちは自分で取りに行くんです。

スクラムの話をすると長くなってしまうので、簡単に言いますと、スクラムの中には、プロダクトオーナーという判断をする人、スクラムマスターというプロジェクトマネジメントをする人とディベロップチームがいて、スプリントという単位の期間で、そのスクラムを回していくんですね。

毎回スプリント単位で、ストーリーをどういう風にやるのかということを話し合ったら、あとは走るだけっていうのをやるという、今、アメリカのソフトウェア業界で流行っている手法なんです。

このスプリント単位というのは、短くなれば短くなるほどいいんです。

うちは今1週間でやっています。アメリカのgoogleやamazonは、3時間とかで回してやっているらしいんですね。

大久保:なるほどなあ。「朝令暮改」じゃなくて、「朝令朝改」でもいいんじゃないかなということですね。

朝9時に言ったことも、12時には「ちょっと違うからこっちにやり方変える」というのがあってもいいんじゃないのかなという感じですね。

プロジェクト単位、チーム単位で動いていく時に大切なことについて、私が学んだことをちょっとご紹介しますと、たとえば、大きい小さいを含めて、プロジェクトだと、プロジェクトマネージャーという人がいるじゃないですか。

どういうプロジェクトマネージャーが成功率が高いかというと、一人ひとりとの「コミュニケーション力」なんですよ。

じつは、「スキル」でも「先を読む力」でもなくて、一人ひとりのメンバーの今の心境を理解する力とか、常日頃、どれだけコミュニケーションをとっているかがビッグプロジェクトの実は一番の成功要因なんですよ。
通常、プロジェクトマネージャーになる時というのは、大きな企業であれば、過去の経験とかスキル、レベルとかでやって行くんですけれども、実は一番優先順位を上げるべき大事なところというのは、「相手を理解する力」とか「相手の思いを引き出す力」ということになるんです。

たとえば、プロジェクトがうまくいってる時はいいんですけど、うまくいっていない時に、うまくいっていないところを察知して、こちらからアプローチできるか、そして、アプローチしても、本音のやりとりがなかったら意味ないわけですよね、その本音のやりとりができるかどうかというのは、「コミュニケーション力」であり、ベースは「信頼」なんですよ。

だから、実はプロジェクトマネージャーに要求されるのは、日頃の通常の表面的な仕事もあるんですが、それを通じてメンバー一人ひとりから信頼される存在になるということが、私は一番大事じゃないかなと思っているんです。

牧田:確かに、いや、本当に仰る通りですね。それは社内でもそうですし、パートナー企業さんとかtsumugを取り巻く方々、皆さんに対しても、同じことをしていかなきゃいけないんだなって、今学びました。

大久保:外のいろいろな人たちと、柔らかいつながりの中でやっていく時も、最後の決め手は「信頼」なんです。

もちろん、いろいろな条件とかスキルとか、細かい条件はあるんですが、最終的にうまくいくかどうかは、簡単に言うと「あなたとだから一緒にやりたい」とか「あなただからここまでこれた」と言われるような存在になるということがものすごく大事で、それは今、牧田さんが言われたように、社内外関係ないんです。

つづく

✳︎牧田恵里さんとの対話は後編に続きます。

✴︎「あり方研究室」は、音声でも配信しています。

■「あり方研究室」VOL.43音声配信

大久保寛司(おおくぼかんじ)

「人と経営研究所」所長

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日本IBMにてCS担当部長として、お客様重視の仕組み作りと意識改革を行う。退職後、「人と経営研究所」を設立し、20年間にわたり、人と経営のあるべき姿を探求し続けている。「経営の本質」「会社の本質」「リーダーの本質」をテーマにした講演・セミナーは、参加する人の意識を大きく変えると評判を呼び、全国からの依頼が多数寄せられ、延べ10万人以上の人々の心を動かしてきた。

特に、大企業・中小企業の幹部対象のリーダーシップ研修、全国各地で定期的に開催されている勉強会では、行動変容を起こす人が続出している。

著書に、『考えてみる』『月曜日の朝からやるきになる働き方』『人と企業の真の価値を高めるヒント』など多数。

大久保寛司『あり方で生きる

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■書籍「あり方で生きる」には、章ごとに、大久保寛司さんの音声ナビゲーションが付いています。

「はじめに」「おわりに」の部分は、下記から無料で聴けますので、よろしければ、こちらから、お聴きいただければと思います。

■「あり方で生きる」音声ナビゲーション

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VOL.43のお話に関連する「あり方で生きる」の中の1項目です。

5「聴く力を磨く」

5 聴く力を磨く

これまでの「あり方研究室」はこちらから、どうぞ!↓

㈱エッセンシャル出版は、「本質」を共に探求し、共に「創造」していく出版社です。本を真剣につくり続けて20年以上になります。読み捨てられるような本ではなく、なんとなく持ち続けて、何かあった時にふと思い出して、再度、手に取りたくなるような本を作っていきたいと思っています。

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