【新刊】学校を開いたら、町が人が風向きが変わった!⑪

【卒業式での感動的な出来事】

 

明らかに大きな変化を感じる出来事がありました。
ある小学校での卒業式でのことです。
その学校では卒業証書を受け取る前に、
「自分の将来の目標」を、卒業生が舞台上から全員に向かって
マイクを使わずに宣言することが恒例となっています。

普通ならすごく緊張する場面です。
「うちの子、しっかり話せるかな?」と、
心配になる親御さんもいることでしょう。
ところが、20数名の卒業生全員が堂々とした姿で
自分の目標を話してくれたのです。

来賓として列席された地域の方々からは、
「ここまでしっかりと発言できる子どもたちを初めて見ました。感動しました!」
という声が多数あり、なかには「涙が出てきました!」という声も。
「たくさん練習したんでしょう?」と思った人もいたようですが、
実際はその逆で、例年よりも練習回数を減らしていたのです。
というのも、 練習時から子どもたちがしっかりと声を出せるし、
立ち居振る舞いも想像以上に堂々としていたため、
練習時間をたくさん取るまでもないと判断したのでした。

このときの教頭先生曰く、
「これまでの卒業式では、とにかく大きな声を出すように
指導することが多くて結構大変だったけれども、
今年はその心配がまったくなかった。
もちろん、声を出し慣れていることもあるのだろうが、
躊躇せず瞬時に声を出せるのは、
心の面の成長がないと難しい。これは大きな成長だと思う」と。

花まるタイムと地域の皆さんによる声かけを日々おこない、
子どもたちの自己肯定感や自信を高めていくことを目標に取り組んできました。
その結果がこうして現れたのです。

また、低学年の頃から官民一体教育に慣れ親しんできた子どもたちは、
6年生になる頃には失敗を恐れない傾向が強くなったという変化もありました。

小さな頃から他者に認められ、自分に自信をもてるようになったからだと分析しています。

失敗をしたらカッコ悪いとか、他人から怒られるというふうに委縮するのではなく、
たとえ失敗したとしても、次にできたときには
それを自身の成長として実感できるようになってくれたのです。

 

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『学校を開いたら、町が人が風向きが変わった!』
前原匡樹(武雄市協働コーディネーター&人と学校をつなぐ町おこし先生)
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