人が自然と伸びるリーダーができること~社会の常識から外れた「らしさ」も認める

人が自然と伸びていくリーダーが確実にやっていることに「認める」ということがあります。しかし、この「認める」については、いいところを見つけて認めるのではなく、一般的にマイナスと言われる要素も「丸ごと認める」ことが大切なのです。

■CROSS VIEW 社会の常識から外れた「らしさ」も認める

“丸ごと認める”ということについて、『いま、ここで輝く。超進学校を飛び出したカリスマ教師「イモニイ」と奇跡の教室』の主人公である、カリスマ数学教師・井本陽久先生と、『どんな個性も活きるスポーツ・ラグビーに学ぶ オフ・ザ・フィールドの子育て』の著者であり、ラグビーのコーチを教えるコーチをしている中竹竜二さんの視点を掛け合わせて、クロスビューしていきます。

1「らしさ」が発揮できてこそ、本当の多様性

早稲田大学ラグビー部の監督や、ラグビー20歳以下(U20)日本代表の監督を務めた経験のある中竹さんは、一般的に「よくない」と判断されるようなその子らしさであったとしても、大切にすべきだと述べています。

一般的に「よくない」と判断されるようなその子らしさであったとしても、それすら大切にすべきだと私は思うし、より強烈に発揮されたほうがいいと考えます。

もしかすると、それは「自分勝手」に見えるかもしれません。でも、それがその子の持つ本質なのですから、その「らしさ」が発揮されて然るべきだと思うのです。

そして、その「らしさ」が存分に発揮できてこそ、本当の意味での「多様性が認められる社会」だと私は思います。

今後は多様性を認め、また求められる社会になることは間違いないでしょう。国や文化が違う相手の多様性を認めるためには、まずは自分らしさを知っておかなくてはなりません。これからの時代を生きる子どもたちには、ぜひ「自分らしさ」を見つけてほしいと思っています。

そのために親ができることは、思い込みを捨てることではないでしょうか。「長男だから◯◯」とか、「お友だちはみんな〇〇だから」とか、そうした思い込みや決めつけをしないことです。

親は自分の子どもに対して、親自身が考える「自分らしさ」を押しつけやすいということがあるはずです。きょうだいに対して、「遺伝子が一緒なんだから、同じようにできて当たり前」と思ってしまうのも同じです。成長のタイミングが同じ人は一人としていないのですから、その点を親は本気で考えてみる必要があると思います。

『オフ・ザ・フィールドの子育て』著 中竹竜二

社会の常識から外れたことも「自分らしさ」と認められますか?

上記の記事にある、中竹さんが、型破りなキャプテンとともに学んだ1年間のお話などを読むと、「たしかにそうだな…」と思うのですが、なかなかそれを実践できる自分(親、コーチ、監督、リーダー)になるというのは難しいのではないかなと思います。

この話は、教育者の方も企業コンサルをしている方も、「そうだな…」と納得する一方で、まわりから見ると決して褒められたものではない「自分らしさ」を貫くこと、貫かせることには、とても勇気が必要で、容易なことではないと言います。

2  「ダメでいい、ダメがいい」という講演をしている、カリスマ教師イモニイ(井本陽久先生)の視点

言葉は違いますが、『いま、ここで輝く』の主人公である井本先生は、「(子どもの)良いところを伸ばそうなんて思っていない。ありのままを承認することで、子どもは勝手に伸びていく」と言います。

井本先生によれば、「良いところ」と認識しているのは、自分(先生側)の物差しにすぎないということです。良いところに価値があるのではなく、「基本的にまるっとそこに存在していること」、そのものに価値があるということなのです。そうして存在承認をされている子は、友達のことも認められる子になると、井本先生は言います。

大人がすべきことは「ジャッジされない場」を作ること

人・時間・場所がたっぷりあって、しかも目的がはっきりしない。そういう学校が楽しい場所、価値のあるものになるためには、大人の役割がすごく大事になってくると思います。

それはその学校という場を「安心して自分自身でいられる場所」にすることです。ひと言で言うと「ジャッジされない」ということですね。

自分が「どういうことをやってみたい」「どういう考え方をしている」ということでジャッジされないこと。ジャッジされないということは、「優」「劣」がないということです。

子どもにとって、自分のやり方でやっていることを、大人がふっと見たときに「ニコッ」としてくれたら、それだけで子どもは100万倍のパワーを発揮します。僕は学校というのはそれだけでいい場所だと思っています。

※カリスマ教師・井本陽久氏が語る、子育てが楽しくなる着眼点

記事より抜粋

また、ありのままを認めるというのは、「なんでも許容するわけではない」とも、井本先生は仰っています。

相手をジャッジする前に、ありのままを認める

「1年間、授業を聞かずにマンガを描き続ける子がいたとして、先生はそれでもOKという立場ですか?」。

僕のことを書いてくださった本でも、「ありのままを認める」ということを言っていますし、実際「いもいも」では、「ありのままを認める」というのがド真ん中にあります。

「ありのままを認めます」というのは、「何でもいいよ。何でもしていいよ」ということとはちょっと違うんですよね。「ありのままを認める」ということは、ずーっとマンガを描く子がいたときに、「おまえ、授業中に何やっているんだ!」ということでなくて、「マンガを描いているんだなあ」と思うということです。

そのままを見るということですね。もしその子がいたら、「お、マンガ好きなの?」とか、あるいは「授業、おもしろくないか?」ということで、そこで会話できるじゃないですか。つまり何かと言ったら、そのマンガを描いている子にとって、最初の一歩は「ジャッジ」じゃなくて、「自分のことを聞いてくれる」ということなんです。

自分のことをまずわかった上で、話してくれるということですね。それが「認める」ということだと思うんです。

前にこういう子がいました。中学1年生のクラスにずーっと寝ている子がいるんですよ。あるとき、眠っているから肩を揉んで、「眠い? 寝られない? 家であんまり寝てないの?」と言ったら、「自分は黒板を見ていると、目がチカチカしちゃうんだ」って。たぶん、知覚過敏だと思うんですけど、チカチカしちゃって痛いから目をつぶっている。そうしているうちに寝ちゃうんだって(笑)。

これ、(眠かったり、寝られていなかったりという事情とは)ぜんぜん違ったの。それで何かが起こるということじゃないんですよ。でも、その子を怒っていたら、たぶんそんなことを知ることもできなかった。結果、その子と心を通わすことはできなかったんですね。

なので、ずっとマンガを描いていることがいいかどうかについて、「何でもいいよ」ということとは違うんです。それは「叱りなさい」ということではないんですよ。それよりも、その子が「マンガを描きたい」と思っていることを、こっちがちゃんと受け止めるということですね。そこから始まるということですね。

※カリスマ教師・井本陽久氏が語る、子育てが楽しくなる着眼点

記事より抜粋

つまり、「あるがままを受け止める、まず存在を承認している(良い、悪いという視点を入れない)」ということが大切なのだと思います。

井本先生は、この存在承認を子どもだけではなく、関わる人、全員に自然に行なっています。だから、井本先生の授業を見学にきて、そのまま居ついてしまう先生方も多いそうです。

井本先生は、「その子らしさ、自分らしさに良いも悪いもない。存在をまるごと承認する」ということを実践されている教育者の一人なのだと思います。

 

◆井本先生の紹介◆

井本陽久さん。通称「イモニイ」。

全国から「一目見たい! 」と視察が殺到するカリスマ数学教師。

その授業では、一体何が行なわれているのか?

「教師としての正しさにとらわれるのは、もうやめた」

「先生が誰を教えても同じようにできる授業なんて、価値がない」

「教えられたことは身につかない」

イモニイの授業は、これまでの古い教育というレールから、新しい教育が向かうべきレールを指し示してくれる。

教育とは、「何を教えるかより、誰に教わるか」が大事であることを思い出させてくれる。

イモニイの授業で大切にしているのは、「ふざけ」「いたずら」「ずる」「脱線」!?

NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で紹介されて大きな反響を呼んだ、独創的な授業で子どもたちのやる気を引き出す名物先生の、笑いと涙のルポルタージュ!

3  丸ごと認める/凸凹があってこそチーム

別の業界で言うと、私の好きなユーチューバーのヒカルさん(チャンネル登録者416万人 2020年9月8日現在)も、存在承認ができ、「社会の常識から外れる自分らしさ(その人らしさ)」を丸ごと受け入れることができる一人です。

以前、遅刻するメンバーについての動画があったときに、コメント欄でそのメンバーが叩かれている件についての考えを話していました。

そもそも、遅刻するところも含めて、そのメンバーのことが好きそれも個性であり才能だと思っている遅刻によって欠けたときにはどうにでもするように考えているということを、ヒカルさんは話していました。

そして、「一般社会ではないこの世界、この会社にいるのだから、この社会(YouTubeの世界)で輝ける才能をつぶさないようにしたい」とも。

このチームにおいて、クズって言われるポジション(動画でダメな自分らしさを出している人)は、嫌われるポジションだけど、一番、かっこいいポジションだと思っている。

ダメな面を見せてくる人がいると、普通の人の好感度が自然とあがってしまう。普通の人が「まともな人」と認識されるのだ、と。

全員がいいやつだと、誰の好感度もあがらない。

チームとしても同じような人ばかりだと、魅力がない。

「メンバーの個性を生かすも殺すこっち(上司)次第なのだから、自分はこの人の個性を活かしつづける」
「助け合いの精神で考えれば、そのメンバーが得意なところ、誰にも真似できない、チームとして必要なことをちゃんとやっている」とも、ヒカルさんは言っていました。

怒ることで人を伸ばすというのは、古いし、それでは人は伸びない。

人は褒めて伸ばすもの。

その人が伸び伸びした状態で、うまく使うのが仕事、上司の役割だと思っている。それぞれの人にあった、ポジションに立たせればいい。

短所を改善して伸ばそう!みたいなのは、ナンセンスだと思っている。

直したことによって、いい部分が消えてしまう。

普通の人間が生まれてしまう。個性が消えてしまう。その方が損失だと思っている。ただ、体調が悪いとか何か原因があるのかも?と思い、病院に行って休ませる時間をとるという改善はしている。

ヒカルさんの考え方が、どうして印象に残るのかというと、YouTube上でいろいろな物語を見せられた上で、語っているからなのだと思います。

まるで、ある種のドラマをみているようなイメージです。

実は、社会の常識から外れた「その人らしさ」を許容できることについて、中竹さんと井本先生、ヒカルさんに共通しているのは、「自分の苦手なこと、ダメなところ、不得意なところ」について、先にさらけ出しているという点です。(この記事は次回、書こうと思います)

「自分を自分のまま伝えている」というところこそが、この3人の最大の強みであり、だからこそ、他の人の凹凸も丸ごと承認ができ、人が彼らについていくのだろうなと思います。

(まとめ)

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「丸ごと認める」ということは、「知識」として得ることと「実践できる」ということに、最も大きな壁があるテーマなのではないかと思います。

ふと、イメージとして浮かんだのは、友達の実家に遊びに行ったときに、「あれ?この人、こんなに自由奔放で、わがまま言うんだ!」みたいな情景でした。友達は、ありのままを認めてくれる親の元で、自分らしさ全開で伸び伸びとしている子どものようでした。大人になっても甘えさせてくれる、「自分が生きているだけで幸せ」と言ってくれる親の元で伸び伸びしている様子を思い出しました。

井本先生も、過去には、「許せない」「これはダメ」というものがたくさんあったと言います。

自分の価値観があるから、その価値観から外れた、その人らしさを認められなかった。でも、「これが大事だ」という価値観よりも、子どもたちの生き生きしている姿を見てしまったら、そっちのほうがずっと説得力があった。彼らの魅力のおかげで、自分が持っていた「こうすべき」「これは良くない」という価値観を捨てられて、自由になれた・・・と、井本先生は、ご自身の過去を振り返って、そう言います。

もし、他者に対して、矯正したくなる想いが出てきたら…

1、その状態を、そのまま「状態(良い悪いはない)」として受け入れてみる。

2、相手にとって自分はジャッジしない安心できる居場所になっているかを考える。

3、そのままを認めてみる。(そのことにより、自分の固定概念から解放されるかもしれません)

人の凹凸を認められる人は、自分の凹凸もさらけ出せる

これからの時代、ますます多様性が認められる社会になっていき、今まで「自分らしさ」を出さないようにしていた人たちも、「自分らしさ」を出すことが求められていくでしょう。同じ、□と□の部分を組み合わせるより、それぞれ違う、凹凸をうまく組み合わせる方が、より強いタッグが組めるチームができるという考え方は、さらに大切になっていくのではないでしょうか。

今回は、「自分の凹凸を認識し、さらけ出す」という視点を考えていきます。

■CROSS VIEW「自分の凹凸をさらけ出す」

“自分の凹凸をさらけ出す”という点について、『どんな個性も活きるスポーツ ラグビーに学ぶ オフ・ザ・フィールドの子育て』の著者であり、ラグビーのコーチを教えるコーチをしている中竹竜二さんと、「パートナー力」という考えをお持ちの花まる学習会の代表、高濱正伸さんの視点を掛け合わせて、クロスビューしていきます。

1 自分らしさに良し悪しはない

中竹竜二さんは、「自分らしさに良し悪しはない」ということを体現されている「コーチを教えるコーチ」です。

 

全てを、自分らしさ、その人らしさと認められる人の特徴として、「自分自身の凹んだ部分を認識し、さらけ出せる」という点があるのではないかと思います。

中竹さんは、ご自身の経験をこのように語られています。

自慢ではありませんが、私はたくさんの失敗をしてきました。まず早稲田大学ラグビー部監督になった1年目、大学選手権の決勝戦で負けました。そのときは、「私のせいだ、中途半端だった」と思いました。その反省もあって、2年目からは1on1(ワン・オン・ワン/定期的に一対一で話し合うこと)を格段に増やして、選手たちの話をじっくりと聞くことに徹しました。特定の選手だけではなく、スタッフを含めた全部員とです。人はそれぞれの可能性を持っているので、その人なりの力を出してほしいと考えてのことでした。

思い起こせば、前監督は強烈なリーダーシップでチームを引っ張っていました。そこから突然、「自分たちで考えて!」というスタンスの監督に変わったわけですから、就任1年目は難しい部分があったと思います。なにしろ、自分で考えることを求められなかった人間にいきなり考えろと言ったって、それは簡単なことではありませんから。そのお膳立てが自分にはちゃんとできていなかったな、という反省がありました。そういう思いが強くて、1年目で負けたときには、人目もはばからずに初めて泣いて謝りました。

2年目は覚悟を決めなきゃいけないと思い、相手の話に耳を傾けながら、自分からも要望を出すようにしました。
「私は、いわゆる監督としてはまったくの素人でダメな監督だ。しかし、選手であるみんなを信じて、任せて、一緒に成長していく気持ちは誰にも負けない。だから、君も背伸びをせず、自分らしく一緒に成長してほしい」

そんなふうに、ひたすら言い続けました。そうしたら、選手のほうがどんどん成長して、最終的には「俺たちが監督を胴上げしてやる!」となりました。

面白かったのは、監督就任3年目に私がメディアから叩かれた時期があって、私ではなく選手たちが、「メディアごときに言われたくないよ」と怒ったことです。

彼らは普段から私の悪口をたくさん言ってるんですよ(笑)。それなのに、「オレたちが言うのはいいけど、あいつらに言われるのは腹が立つ。こうなったら監督を勝たせてやろうぜ!」という発言が出たんです。そのときに、「あ、これってチームだな」と思いました。

私は、背伸びせずよかったなあと思いました。正直、1年目は選手たちとそこまで深い関係性を築くことはできませんでした。2年目に優勝したときには、1年目をともに過ごした選手たちにひたすら感謝しました。1年目の経験があってこその優勝だと。

相手を信頼できるのであれば、恐れずに自分らしさをカミングアウトしてみたらいいと思います。

どんな個性も活きるスポーツ ラグビーに学ぶ オフ・ザ・フィールドの子育て』中竹竜二著

コーチ、監督という立場でなかったとしても、チームメイトや相手を信頼しているのであれば、恐れずに自分らしさをカミングアウトすることが、相手の心も開く大きな一歩になるのではないでしょうか。

この点については、「教えない先生」として、全国から視察が殺到するカリスマ教師、『いま、ここで輝く』の主人公である井本陽久先生も同じように仰っています。井本先生は、「自分自身は、かばんのチャックはほとんどいつも開いていて、忘れ物も多くて、典型的にお母さんが口うるさく子どもに言っていたことを残したまま、大人になっている」ような先生です。

僕は子どもの頃から、「変わっているね」「ちょっと変だね」と言われると体の芯から嬉しくなるタイプでした。小学校の頃は本当に「やっちゃダメ」と言われることを絶対にやりたくなってやってしまうような子どもです。

落ち着いて座っていることもできず、片付けもできず、それを通知表に書かれるとまたそれが嬉しい。外で友達と遊んでいると、その子のお母さんが来て、「コラッ、はるくんと遊んじゃダメって言ったでしょ!」と言って連れて帰ってしまう。

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井本先生の自分のありのままをさらけ出している様子は、井本先生が出演され、大きな反響を呼んだNHK番組「プロフェッショナル・仕事の流儀」でも垣間見ることができます。

2  強烈な凹凸、個性があるからこそ強いチーム、パートナーになれる

花まる学習会の高濱正伸先生は、重複障害の息子さんをおもちで、津久井やまゆり園の事件のときに、犯人が言った「障がい者は必要ない存在だ」という発言について、深く考えられたそうです。

各種メディアを見ても、結局、納得のいく意見はなく、高濱先生は考えに考えた末、「パートナー力」という結論に至ったと言います。

 

「テレビ寺子屋」という番組では、このように述べられていました。

私の息子は重複障害を持っていて、一人で何かを成し遂げる力はありません。
私は10年余り、非常に真剣に子どもの面倒を見てきました。私自身は大学受験で三浪し、大学院を卒業するまで四年留年しています。29才まで真面目に物事に取り組んだ覚えがありません。面倒を見てあげなければ生活できない息子の存在が、そんな私に真面目に生きる姿勢を教えてくれたのです。

障害を持つ人がその人単体で能力を発揮できなくても、親や周りの人と組む事によって影響力を持ち、人を動かし、大きな力となる事があります。

これを私は「パートナー力」と呼んでいます。

※テレビ寺子屋HPより抜粋
https://www.sut-tv.com/show/terakoya/backnumber/post_428/

高濱先生にとって、息子さんは「凹んでいる部分」をさらけ出して、生きている存在なのかもしれません。だからこそ、一緒に強いチームを作っていけているとも言えそうです。

(まとめ)

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■相手をまるごと承認するためには、まずは自分自身の”凹凸””らしさ”を認める

■自分の凹凸、らしさをさらけ出す。勇気をもってチームに共有する

■この状態でこそ、やっと相手を丸ごと承認できる

■相手は伸ばされるのではなく、勝手に伸びていく

「これからは多様性の時代」と言われることに、多くの方は異論はないと思います。しかし、多様性を大事にしようと言いつつ、「普通に、普通に」、「角が立たないように、角が立たないように…」という思いから抜け出しにくいのも、また、事実だと思います。

凹凸がある方がチームを組みやすい、強烈なタッグを組みやすいということは、私たちにとって、大きな勇気になります。そして、「弱さをさらけ出せることが一番の強さ」という言葉も生かして、自分の凸凹をさらけだすための一歩を踏み出してみれば、きっと、違う景色が見えてくるかもしれません。

【参考著者】

―中竹竜二( Nakatake Ryuji )

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株式会社チームボックス代表取締役
日本ラグビーフットボール協会理事

1973年福岡県生まれ。早稲田大学卒業、レスター大学大学院修了。三菱総合研究所を経て、早稲田大学ラグビー蹴球部監督に就任し、自律支援型の指導法で大学選手権二連覇を果たす。2010年、日本ラグビーフットボール協会「コーチのコーチ」、指導者を指導する立場であるコーチングディレクターに就任。2012年より3期にわたりU20日本代表ヘッドコーチを経て、2016年には日本代表ヘッドコーチ代行も兼務。2014年、企業のリーダー育成トレーニングを行う株式会社チームボックス設立。2018年、コーチの学びの場を創出し促進するための団体、スポーツコーチングJapanを設立、代表理事を務める。ほかに、一般社団法人日本ウィルチェアーラグビー連盟 副理事長 など。
著書に『新版リーダーシップからフォロワーシップへ カリスマリーダー不要の組織づくりとは』(CCCメディアハウス)など多数。
2020年、初の育児書『どんな個性も活きるスポーツ・ラグビーに学ぶ オフ・ザ・フィールドの子育て』を執筆。

◆『オフ・ザ・フィールドの子育て』の紹介◆

本書では、「多様性」というキーワードに着目し、それを独自に育んできたラグビーに学ぶことで、子どもたちに多様性を身につけてもらえる、子育てをよりよくできるのではないかと考えました。

教えてくれるのは、「コーチのコーチ」をしてきた“教え方のプロ”である中竹竜二氏。

さらに、花まる学習会を主宰する高濱正伸先生から、著者の考えに対して、「子育て」や「学び」の観点から、適宜コメントを入れていただきました。また、巻末にはお二人の対談を掲載し、ラグビーに学ぶことの意義についてご紹介しています。

改めて「ワンチーム」という言葉の意味や、ラグビーが大事にしてきた「オフ・ザ・フィールド」という考え方を知ることで、わが子の個性をどのように活かしたらよいかを考えるきっかけとし、わが子が実際に輝ける場所を親子で一緒に見つけてほしいと思います。

“サンドウィッチマン推薦! ”
ラグビーがなかったら、いまの俺たちはいなかったと思う。
「中竹さん、ラグビーから学んだことは、今に活きています! 」

㈱エッセンシャル出版は、「本質」を共に探求し、共に「創造」していく出版社です。本を真剣につくり続けて20年以上になります。読み捨てられるような本ではなく、なんとなく持ち続けて、何かあった時にふと思い出して、再度、手に取りたくなるような本を作っていきたいと思っています。

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