【見えた！官民一体教育の最高形】

さて、官民一体教育が始まってしばらくすると、
「地域のために貢献したい」というＮＰＯが誕生しました。

花まるや地域住民の活動を見ているうちに、
「学校や子どもたちのために何かできないか？」
と考えるようになったのがきっかけだそうです。

それまでは、子どもの教育は学校に丸投げだったと思っていたそうで、
子は町の宝、その宝を地域全体で育てていきたいという声が多くなってきた。

そうした地元の人たちが集い、ＮＰＯ法人を発足させることにしたのです。

具体的な活動としては、地域の方や保護者に対して、
学校でおこなわれている教育を積極的にアピールすることです。

これによって、官民一体教育に興味をもつ人が増えていきました。
小学校専属の「広報」といったところでしょうか。

学校の活動を伝えるためにチラシを作って配ってくれたり、
各種ＳＮＳを使ってインターネット上でも情報発信をおこなったりしています。

また、ＮＰＯ法人の活動にも関心をもってもらうため、
宿題を教える寺子屋の開催や工作教室などをおこなうなど、
子どもも大人も楽しめる場を提供しています。

ＮＰＯ法人の認知度が上がると、
「活動の場に使ってほしい」と空き家を提供してくれる人も現れ、

子どもたちの教育の場所が学校以外にもできるようになってきました。

こういった活動を通じて、官民一体教育に関心をもつ住民の数がますます増え、
学校へのサポート体制も強くなっていったのです。

同時に、このような企業が増えることで、
それまでは何とかサポートしたいと思いつつも遠慮がちだった地域の皆さんも、
「自分も子どもの役に立ちたい」という気持ちが強まり、
町でどのようなことができるかを考えて意見を出してくれる機会が増えていきました。

学校と町が手を取り合い、町の宝である子どもたちのためになる環境を
作り上げようとする動きが強まったのです。

これこそ、官民一体教育の最高形だと思っています。

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『学校を開いたら、町が人が風向きが変わった！』
前原匡樹（武雄市協働コーディネーター＆人と学校をつなぐ町おこし先生）
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