赤ちゃんが泣くのは「言葉の獲得のため」― たった一つの知識が拓く子の未来

「治療をしない歯科医」川邉研次先生が35年間培ってきた、子育てのメソッドをまとめた『かわべ式 子育てスイッチ 〜生まれた瞬間からグングン発達する88の秘訣〜』。その発刊にあたってのインタビューをお届けします!

◆『子育てスイッチ』について◆

35年間、赤ちゃんや子どもたちの成長を見続けてきた歯科医が書いた「子育て」の本。目指すのは「こころとからだの健康」です。今まで、歯医者も産婦人科も小児科医も、誰も教えてくれなかった、生まれた時からすぐ始められる!息食動想環の繋がりで考える、親と子どもが幸せになるための88の子育てスイッチです。

子育ては、未来から見て「予防」する―心と体の健康を守る歯科医のお話

 

川邉先生:子どもの成長の最初の段階で、お母さんが何かひとつ、子育ての秘訣に気づけば、子どもは芋づる式に成長していきます。

子どものことは、出来たら褒めてあげて、出来なくても見守ってあげるというのが基本です。

いまどきの子育てでありがちなことですが、子どもがお母さんにべったりで離れないでいるのを、「可愛い」といって何でもやってあげてしまうというのがあります。ところが途中から、「なんで、できないの?」と言うのです。その理由は、お母さんが全部してしまったからですよね。これは脳の発達の面から見ても当然のことです。

可愛いから”してあげる”のではなく、子どもが自分で発達するために挑戦していることについて「見守って応援する」など、親子の関係をしっかりしてあげれば、子どもはスクスク育つのです。お母さんが知識を持ってしっかり理解すれば、全然違う子育てになります。お母さんは、「知らないだけ」なのです。昔とは環境が違うのだから、子育ての方法が全然違うということも、知っておく必要があります。

今の子どもたちは体温が低く、血液の状態もあまりよくありません。この理由は何だと思いますか?一つには、お母さんが抱っこするときに、身体を長時間、固定してしまうからなのです。力のないお母さんは特に、無理やり抱きしめてしまいます。このようなことをお母さんが知識として持った上で子どもを見守ってあげられれば、その子はスクスク育っていくわけです。

子育てというのは、本来はとても簡単なのです。でも、子どもが自分のものだと思って扱うと、すごく難しくなります。僕が初めてのパソコンを扱って何日かかってもできないことも、人に聞けばすぐに解決することもあります。

子育ても同じで、知っている人に聞けば、とても簡単なのです。でもお母さんは、子どもは自分のものだと思って隠してしまいます。実は、これにはエストロゲンというホルモンが関係していたりします。

赤ちゃんがお腹の中にいるときは、電車で席を譲ってもらうなどして、「社会が育ててくれる」と思っているものです。しかし、いざ生まれると、このホルモンの影響で、「自分の子」といって、逆に囲ってしまうようになります。

そして、周りの人も、「あなたの子なのだから、あなたが育てなさいよ」ということになります。そうすると、お母さん以外の、おじいちゃんやおばあちゃんの顔を見て泣くという子どもになっていきます。あまり知られていませんが、これはホルモンが関係していたのですね。

今まで育てたこともなく、知識もないのに、「あなたの子なのだから」「全部自分でやりなさい」「お母さんになったから、やりなさい」となる。子どもが産まれると、自分の名前が「お母さん」「お父さん」にされてしまうような感覚もありますよね。

これは人生において、きついことです。知らないのに、自分一人で育てなければならないというのは大変なことです。

産婦人科の先生は、「おっぱいは深飲みさせなさい」と言いますが、そう聞いただけでは、どうやったらいいのか分かりません。また、いつまでもおっぱいを飲ませてもいいと思ったら大間違いで、時期がきたら食べ物も与えなければなりません。

脳の発達から考えて、子どもが体を動かすようになるという当然の事象も、お母さんたちは「動くから」「泣くから」といって止めてしまいます。でも実は、泣くことで将来の言葉が育っているのです。

今の子どもたちは、往々にして言葉が話せません。3歳になるのに、「あー。うー。」しか言えない子もいます。

ところが私の医院で教育を受けたお母さんたちの子どもは、10か月くらいから言葉(喃語)を喋り始め、1歳2か月くらいになると、しっかりとした言葉を話します。

1歳半になりますと、会話ができるようになります。何も教えていませんが、脳が発達し、話せるようになるのです。自分で言葉を獲得するのです。

赤ちゃんは、人の顔を見て真似します。子どもの成長のために、親が教えてあげることなんて、何もないですよ。子どもは、「自分でとり(獲得し)にいく」のです。おっぱいだって、最初だけ教えてあげれば、あとは「自分で飲みにいく」のですよ。

「泣いたらおっぱいを与える」ということをするから、お腹がパンパンに張ってしまうのです。お腹がパンパンなのにご飯を食べさせられたら、苦しいですよね。フォアグラ状態になりますよ。これでは肝硬変を起こすのも当たり前です。

現代だからこそ気を付けたい、子育てのある視点―0~3歳くらいが目途。

「なんでこの子の姿勢は反るのでしょう?」「なんで口が開いているのでしょう?」と聞くお母さんもいますが、それは「お母さんがきつく抱いたから」です。でもそれを伝えると、「なんで抱いちゃいけないのですか」「先生から、『泣いたら、抱いてあげなさい』『泣いたらおっぱいを与えなさい』と言われたのに」と言います。

知っていさえすれば、何の問題も起こらなかったことです。なかには、1日に38回もおっぱいを与えていて不眠症…というお母さんもいます。実は女医さんなのですが…。子どもが泣くのには、おっぱいが欲しいなどの理由だけでなく、将来、言葉が話せるようになるために喉を成長させているというのもあるのです。

ですから、おっぱいは、お腹がペコって凹んだら、与えればいいのです。つまり、お腹が減ったら、与える。当然のことですよね。

子どもは、親が囲わない。私の娘と息子は、2か月から保育園に預け、親が育ててはいないという環境でしたので、楽でした。

僕は夜中に仕事から帰ってくると、子どもの歯ブラシをしてあげて、泣かせるだけ泣かせて大の字で寝かせ、体のバランスをとってあげるということをしただけです。他にも、生まれてすぐにお風呂の中で泳がせるなどもしてきましたが、これも体のつくりや反射を知れば、当然のことです。ただ、大多数の人は知らないだけです。産婦人科の先生も知ってはいるのですが、教えることは、タイミング的にもほとんどないですね。

お母さんが知識を持てば、ずいぶんと未来は変わると思います。本にあるように、「真逆から考える」「逆さまから考える」というのは、未来からの伝言です。「未来から教えてもらう」ということです。

―未来歯科 川邉研次(Kawabe Kenji)

川邉先生 250

1953年、愛知県半田市生まれ。歯科医師として、噛み合わせ治療や顎関節治療において、歯を削ることや抜くことに疑問を感じる。自身の交通事故による顎関節症で整体に通うなかで姿勢に着目。その後、数々の試行錯誤の末、世界初の予防歯科システム「姿勢咬合によるメソッド」を開発。削る治療から削らない治療へ、そして薬の臭いの無い歯科医院を目指し活動する。現在は、口腔内にとどまらず、全身疾患の根本的原因を捉えるトレーニング、解決を図るためのセミナーを積極的に行っている。また、20年以上の長きに渡りホワイトニングの研究・セミナーを続けており、これまでに受講した歯科医師数は、のべ1,700名以上、1,500件以上の全国の歯科医院でその技術が導入されている。著書に、「知っておきたい「最新歯科医療」」、「「身長伸ばし」5分間ダイエット」、「かわべ式 願いをかなえるハッピーノート」、「手相を描けば幸せになれる!」など多数。累計約100万部。

2020年、これまで培ってきたメソッドをまとめた
『かわべ式 子育てスイッチ 〜生まれた瞬間からグングン発達する88の秘訣〜』を上梓。

◆子育てスイッチの紹介◆

本書はオールカラー!そして読みやすいペタ―っと開くコデックス装

月齢ごとに必要なメソッドを見開きでわかりやすく紹介

抱っこの仕方やおっぱいの与え方、泣かせ方、歯が生える前の歯磨きの方法、お口ぽかんにならないための姿勢から親が元気でいるための秘訣まで。

赤ちゃんも親も笑顔で成長するためのメソッドが満載です!

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㈱エッセンシャル出版は、「本質」を共に探求し、共に「創造」していく出版社です。本を真剣につくり続けて20年以上になります。読み捨てられるような本ではなく、なんとなく持ち続けて、何かあった時にふと思い出して、再度、手に取りたくなるような本を作っていきたいと思っています。

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