「コミュニケーションの壁を超えていく」伝説のメンター・大久保寛司’s RADIO「あり方研究室」VOL.77

大久保寛司さんのRADIO「あり方研究室」!

第77回のテーマは「コミュニケーションの壁を超えていく」です。

 

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■VOL.77「コミュニケーションの壁を超えていく」


GUESTは、尾中友哉さん。①です。

こちらからお聞きいただくことができます。↓

これまでの「あり方研究室」の再生リストです。


こちらから、過去のGUESTの対談は全てご覧になれます。

https://youtube.com/playlist?list=PLvUYkPOFnpyS2iLp9MnVMW4DXWfN8TjZn

大久保寛司さんは、長年、日本中のいい会社と呼ばれるありとあらゆる企業を訪問し、その本質を洞察し、その経験を活かして、多くの経営者から師と仰がれ、のべ10万人以上の人の行動を変容させてきた「伝説のメンター」と呼ばれる方です。

2020年以降、これからは「風の時代」になると言われています。

所有から共有へ、ひとりひとりの個性・オリジナルが尊重される世界へなど、「ジャッジしない」「本質的なつながり」の時代が到来するようです。

そして、令和の時代、そしてWithコロナの時代は、「あり方」の時代になっていくと思います。

これまでは、目を外に向けて、社会の中でどう上手くやっていくか、どうしたら、この社会に適合し、成功するかといった「HOW TO=やり方/LIFE STYLE」がフォーカスされ、よりよく成長しながら生きていくという視点が主流でした。

これからは、指を自分に向けて、ありのまま、あるがままの自分とつながって、日々、自分はどうありたいかという「BEING=あり方/LIFE STANCE」をセンターにして、自然に豊かに生きていくという観点にシフトしていくのではないでしょうか。

〜この研究室は、私が皆さんと共に学ばせていただく場です〜大久保寛司

「あり方」について、「教えてほしい」という姿勢ではなく、自分なりに考え、学ぼうとする方は、皆さん、この研究室の研究員です。共に学んでいきましょう!

今回のGUESTは、尾中友哉さんです。

尾中友哉さんの考える「コミュニケーションの本質」とは何か。

尾中友哉さんと、大久保寛司さんの洞察に溢れた、お二人の対話を、是非、ご覧ください。

【尾中 友哉さん】PROFILE


Silent Voice 代表

平成元年生まれ、滋賀県大津市出身。聴覚障害者の両親を持つ耳の聞こえる子ども(CODA)として、手話を第一言語に育つ。2014年より、DEAF特有の「コミュニケーションの壁を乗り越える力」を実践的に習得する企業向け研修プログラム「DENSHIN」を提供開始。

2017年には教育分野へも参入し、ろう・難聴児向けの総合学習塾「デフアカデミー」を創設。教育・就労という二大テーマについて「DEAFと社会の関係性を変える」ビジネスを創出・展開しつつ、自治体の委員や企業のダイバーシティ事業部などへ相談役として参画。

また、社会起業家として、ニュース番組のコメンテーターやビジネスコンテストの審査員を務めるなど、幅広く活動を展開。

■Silent Voice HP

https://silentvoice.co.jp/

■尾中さんインタビュー記事「「聴覚障害者」への負のイメージをなくしたい。心の声に耳を傾け、たどり着いた夢」

https://an-life.jp/article/1184

■お話に出てくる「聴覚障害をお持ちのお母さん(尾中幸恵さん)のドキュメンタリー」

https://www.youtube.com/watch?v=jI2diHkLyGI

■「ヒゲの校長」


https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000092687.html

■主な登壇・受賞歴


◎青年版国民栄誉賞 人間力大賞内閣総理大臣奨励賞 グランプリ および 全国商工会議所会頭賞 / 主催:日本青年会議所

◎JCI Ten Outstanding Young Persons of the World JCI TOYP 2019

(世界の傑出した若者10名)選出 / 主催:JCI(国際青年会議所)

◎日本財団主催「ソーシャルイノベーションアワード2019」最優秀賞受賞

◎みんなの夢をかなえる会主催「みんなの夢AWARD8」グランプリ受賞

◎内閣府コアリーダー事業障害分野 フィンランド派遣団 日本代表青年選出

◎大阪府障害者雇用貢献企業「ハートフル企業チャレンジ応援賞」受賞

◎大阪府障害者施策推進協議会手話言語条例評価部会 委員

◎厚生労働省指定 国家資格キャリアコンサルタント更新講習 「聴覚障害者のキャリア開発」受託

◎TEDxKobe 2017 登壇 「DEAFの聴く力で豊かになるコミュニケーション」

 

VOL.77のRADIOから、一部内容を抜粋してご紹介します。

■VOL.77

コミュニケーションの壁を超えていく

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大久保:皆さま、「あり方研究室」へようこそ!

今日のゲストは「サイレントボイス」の尾中友哉さんです。

まず会社がどんな事業を展開されているかを、ちょっと簡単にご説明いただけますでしょうか?

尾中:僕は、「聞こえない」両親の元に生まれた「聞こえる」子どもだったんですね。

「サイレントボイス」というのは、まさに手話でもありますし、「聞こえない人の社会での活躍」というところでいくと、今、私たちには20人ぐらいスタッフがいて、半分が聞こえない人、半分が聞こえる人なんです。

大久保:今、スタッフ、20人もいらっしゃるんですか!?

いやいや、まだ走り出しの頃から存じ上げているので、ほんの数人でやっていたのが……20人!半分が、聞こえない方?

尾中:聞こえない人ですね。手話でも話すし、声でも話すし、ただ本当に大事になってくるのは「見る」ということで、それは共通しているんですよね。本当にあらゆることを「見える化」して、「同じものを見る」ということはすごい大事にしてますね。

社内にまず大きいコミュニケーションの壁があるんです。

(聞こえない方は)物理的に、音が耳から入っていないので、本当にコミュニケーションに対して意識的になって、まず、私たちの中で聞こえる人と聞こえない人が気持ちよく働けるようにしていくというのが日々、一番大事なことです。そういうノウハウを、企業様等の(研修やコンサルティング)として実施させていただいています。

例えば、聞こえない方が働いていらっしゃる会社さんの中で、聞こえない人が、「どうやってキャリアを掴んでいくのか?」「聞こえる人と聞こえない人が、ともにパフォーマンスを高めながら働くのには、どういう方法があるんだろう?」ということをお手伝いさせていただいています。それが社会人に向けた一つの事業ですね。

NPOも一緒にやっているんですが、学校に通っている、(聞こえない)子どもたちの問題で僕が一番大きいなと思っているのは、聞こえない子どもが聞こえる子どもと学ぶことって、すごい多いんです。

そうすると、聞こえる子のほうが圧倒的に多いので、例えば、今日の遊びなどを「今日は鬼ごっこしたい!」「かくれんぼしたい!」という中で、多数決の結果を、グラウンドに「鬼ごっこ」って書くわけですね。聞こえない子はそれを見て、「鬼ごっこを今からやるんだ」っていうことを知るわけですけど、このプロセスというのは本当に人間として生きていく上ですごい大事なものがつまっていると思うんですよね。

「ほんまは、かくれんぼやりたかったんだよな?」「明日やろな?」って声をかけてあげられたりとか、自分のやりたいことも、そこで答えられて「今日は、かくれんぼしたかったけど、鬼ごっこやる」ってことに納得できたりとか……。

でも、結論だけ知る子というのは、そういうことに一切触れられないですよね。だから、コミュニケーションの「安全の場」というのをまず場所として作って、そこで塾のようなことをやっています。

私たちは大阪が拠点なので、人口が多いわけです。そうすると、聞こえない子も結構いて、教室運営も経済的に成り立つということがあったんですけど、僕の生まれた滋賀県の北部のような場所だと、一件そういう事例があって驚いたんですが、家族も聞こえるし、地域の中でも、聞こえない人がその子ひとりということがあったんです。

大久保:
地域でひとり?

尾中:学校でも同級生もみんな聞こえる人という環境の中で、その子とオンラインでつながって会話した時に、「僕も両親は聞こえないんだ」みたいなことを言ったら、その子がドッと泣きはじめたんです。

「傷つけてしまったのかな?」と思って会話を重ねていると、その子がポツッと言ったのが、「いや、泣いているのは、地球上に聞こえない人が、私ひとりだと思っていたからです」と。

大久保:ええーっ。何年生の方?

尾中:中学2年生の女の子だったんですよ。

「僕にはこの孤独、わかりきれないな」とまで思いました。

こういう教育の社会課題に対して、僕は非常にビジョンを持つことができたので、今の仕事をやっているという感じです。

ご両親が聞こえない方っていう場合もありますし、ご両親が聞こえる方の場合もありますが、僕の場合、両親は聞こえない人で、子どもの僕は聞こえるんですけど、そうすると、生まれた時から、音声言語よりも先に、手話の言語が入ってくるんですね。

だから、僕は日本語のほうをあとから勉強したという背景があるんですけど、大体、聞こえない子の9割の親が聞こえる人なんですね。

そうすると、言葉の獲得というところから、なかなか機会が得られなかった子とかもいるわけです。

いろいろなコミュニケーション手段だったりとか言語能力だったりとか、そういう子どもたちがずらっと並んだ時にどうやってコミュニケーションを取るのかというのを、まず、大人がファシリテーションしていくことになります。

大久保:尾中さんのところでお世話になった子どもで、その保護者の方から、「うちの子がこうなった」などのフィードバックはありますか?

尾中:
ありますね。やっぱり、嬉しいのは「自立」ですよね。

聞こえない子どもたちが、自立して自走していくというか、自分で一歩一歩、歩んでいく。

聞こえない子に「将来の夢は?」って訊いたら、「学校の先生」と答える子が多いんです。それはなぜかというと、「聞こえなくて社会に出ている人」というモデルに、「学校の先生」しか出会ったことがないんですよ。

大久保:ああ、そうか!

ろう学校の先生。つまり、聞こえない先生ですよね。

尾中:だから、そういう子どもたちと、「実は聞こえない弁護士さんもいるよ。お医者さんもいるよ。プロ野球選手だっていたんだよ」といったロールモデルについて会話していくことによって、「今の自分がこんなふうに考えたり、こんなふうに行動したら、できるんじゃないかな」と子どもたちにスイッチが入って、家庭の中でも保護者さんが気づかれていくんでしょうね。

つづく

✳︎尾中さんとの対話は、②につづきます。

大久保寛司(おおくぼかんじ)


「人と経営研究所」所長

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日本IBMにてCS担当部長として、お客様重視の仕組み作りと意識改革を行う。退職後、「人と経営研究所」を設立し、20年間にわたり、人と経営のあるべき姿を探求し続けている。「経営の本質」「会社の本質」「リーダーの本質」をテーマにした講演・セミナーは、参加する人の意識を大きく変えると評判を呼び、全国からの依頼が多数寄せられ、延べ10万人以上の人々の心を動かしてきた。

特に、大企業・中小企業の幹部対象のリーダーシップ研修、全国各地で定期的に開催されている勉強会では、行動変容を起こす人が続出している。

著書に、『考えてみる』『月曜日の朝からやるきになる働き方』『人と企業の真の価値を高めるヒント』など多数。

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■書籍「あり方で生きる」には、章ごとに、大久保寛司さんの音声ナビゲーションが付いています。

「はじめに」「おわりに」の部分は、下記から無料で聴けますので、よろしければ、こちらから、お聴きいただければと思います。

■「あり方で生きる」音声ナビゲーション

✴︎

VOL.77のお話に関連する「あり方で生きる」の中の1項目です。

1「表情は他人のためにある」

1 表情は他人のためにある

これまでの「あり方研究室」はこちらから、どうぞ!↓

大久保寛司の「あり方研究室」note記事

㈱エッセンシャル出版は、「本質」を共に探求し、共に「創造」していく出版社です。本を真剣につくり続けて20年以上になります。読み捨てられるような本ではなく、なんとなく持ち続けて、何かあった時にふと思い出して、再度、手に取りたくなるような本を作っていきたいと思っています。

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