【出版のミライ⑤】本を真逆から考える

【エッセンシャル出版社の考える「出版のミライ」⑤】

物事を俯瞰している人は、「一見、反対のことをしているように見えても、実は、しっかりと成果を出している」ということが多くあると感じます。俯瞰している人に共通するのは、「対極または正反対にあるようなこと、一見すると意味がないのではないか、と思うことを真剣にやっている」ということころです。

こんにちは!エッセンシャル出版社の小林です。

私が、”本づくり”をしていく上で、日々、どのようなことを考え、どのような目的で本をつくっているか、記事風に残していきたいと思います。

【プロフィール】

大学卒業後、年中~小学校6年生までの子を対象とした塾、花まる学習会に入社。将来メシが食える大人になること、魅力的な人になるということを教育理念の事業で、授業や野外体験の引率などを行う。授業など子どもたちに関わる傍ら、広報部、講演会事業、ブロック責任者などあらゆる業務にも携わる。現在はエッセンシャル出版社で、本づくり、広報など、出版業に関わる全てに携わる。

エッセンシャル出版社: https://www.essential-p.com/

たとえば、「年輪経営」を提唱している伊那食品工業の塚越最高顧問は、「必ず毎年、1円でも成長する」ということを経営の指標とされています。しかし、だからといって社員の給料を下げるということは絶対に行いません。「利益を少しでも上げると考えるならば、不況の際には給料が下がることもあるのでは?」と思ってしまうのですが、伊那食品工業では、そういうことが無いのです。

こちらの記事を参照↓↓

【出版のミライ④】分断しないで考える~繋がりで広がるミライ

そう考えたときに、いわゆる”本”を作っている身として、「本を読む」という事象を俯瞰して見てみる、本の特徴を逆さまにして考えてみたらいいのではないか、と考え、本日、編集会議でテーマトークをしました。

 

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1、本を読むを逆さまから考える

本を読むという行為は、一般的に

1人で。

黙読。

没頭・集中しながら。

という特徴があると思います。

これを逆さまに考えると、

複数で。

声に出して。

外と繋がりながら。

ということになります。

本の持つ価値として、読者の方に、「1人で黙読、没頭・集中する」という体験は、従来、制作している本として提供できるとするならば、それとは、「逆さまの価値を提供してもいいのではないか?、また、そういう幅があってこそ、本の相対的な価値が上がっていくのではないか?」と仮定してみます。

2、本を読むことで得られる価値

また、本を読むことで一般的に得られる価値には、”疑似体験による心の躍動”と”情報”という2点があると思います。

ただ、この心の躍動や情報が、実際に自分の生活に活かされるかどうかということに関しては、個々の人によって、大きな差があります。

以前、ユーチューバーのヒカルさんが動画で、「ビジネス書は、読んで意味があるのかな?と思ってしまう。だって、100万部売れましたって言っても、それで何人が成功したのかな?と思ってしまうんですよね」と言っていて、本を作っている身としては、グウの音も出ませんでした。

そのことに関する問題意識は常に持ちつつも、その現状はなかなか変えられておらず、実際、私自身も、時に、本よりもこうしてヒカルさんのユーチューブというエンタメの中での学びの方が大きいことも認めざるを得ませんでした。

「本を読む」という体験を俯瞰して、逆さまから考えたとき、「反対側に位置する価値を提供すること」と、「実際に行動につながる、活用できるということ」から考えたアプローチ、この2つが、出版社が社会に対して、新たに提供していける価値なのではないかという可能性が見えてきました。

(まとめ)

1、複数で、声に出して、外とつながりながら、本を制作していく場

これは、オンラインサロンなどで、「ある本をアップデート、改良、進化させていくチーム」というようなものを発足してみるのも面白いかなと思いました。

2、「行動変容が起きる、行動がよりよくなる」という視点から考えてみる

これは、本を読んでもらうところから「本・読書という体験」をデザインするのではなく、まず、「行動変容が起きる、行動がより良くなるためにできること」を先にデザイン・提供し、そこから、本を読むという体験に戻ってもらうという取り組みをしてみても面白いのではないかと思いました。

まだ、あくまでも思考実験の段階ですが、学んだ理論や視点を自分事にして考えていくというのは、これからも継続し、出版社のミライを明るくしていきたいと思っています。

エッセンシャル出版社の考える「出版のミライ」

㈱エッセンシャル出版は、「本質」を共に探求し、共に「創造」していく出版社です。本を真剣につくり続けて20年以上になります。読み捨てられるような本ではなく、なんとなく持ち続けて、何かあった時にふと思い出して、再度、手に取りたくなるような本を作っていきたいと思っています。

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