凹凸を認識してこそ成長する~子ども時代⑧

【子ども時代から学ぶ⑧〜子どもと一緒に体験したことから学べること〜】

自分の「あるがまま」を認めるということ、他者・我が子の「(凹凸含め)ありのまま」を認めるということは大切。頭ではわかっていても、なかなか体現することは難しい…と感じることもあるのではないでしょうか。凹凸を受け入れつつ、成長していくことについて、子ども時代から考えていきたいと思います。

こんにちは!エッセンシャル出版社の小林です。

【プロフィール】

大学卒業後、年中~小学校6年生までの子を対象とした塾、花まる学習会に入社。将来メシが食える大人になること、魅力的な人になるということを教育理念の事業で、授業や野外体験の引率などを行う。授業など子どもたちに関わる傍ら、広報部、講演会事業、ブロック責任者などあらゆる業務にも携わる。現在はエッセンシャル出版社で、本づくり、広報など、出版業に関わる全てに携わる。

エッセンシャル出版社: https://www.essential-p.com/

私が以前、幼稚園児~小学生までの子に授業をしていた時のことです。受験塾ではなかったので、本格的な学習の土台づくりということで規範や基盤力なども指導の項目に入っていました。

たとえば、挨拶をする、何か悪いことをしたと思ったら「ごめんなさい」と謝る、宿題などの持ち物を忘れずにもってくる、提出物はどのように出すのかというような点です。

こういった点数では表しにくいような視点も見て、子どもたちの基盤力、人間力などをあげられるように関わるということをしていました。

ご家庭との連携もありますが、どうしても「忘れ物」が多い子、宿題をやってこられない子もいました。その子の個性、年齢、ご家庭の方針によっても対応方法はそれぞれです。

その中で、日々の宿題を習慣にできない子には「生活のルーティンに入れる」という方法をあの手、この手を使って試していました。たとえば、「朝ごはんを食べる前」ということを習慣にするというようなやり方です。朝6時とか、夕方5時とかに決めてしまうと、休日やイレギュラーなことがあった場合、その時間にはできないということで、習慣化がされないのです。

ですから、毎日やるものの前後のタイミングに入れ込む等という提案をするのです。それだけを言ってできるようになる子もいれば、習慣になるまではモーニングコールのように、日々取り組み始めるタイミングで電話をかけたり、宿題が終わったら親から教室長に連絡をしてもらうというような方法をとったりと、対応の仕方は様々です。

つまり、実際のところ、手段は何でもよく、要は「習慣にするとはどういうことか」ということが学べればいいのです。

きっと、コツコツ努力することが苦手という子(大人でもそうですが)は一定数いると思います。その子に、「努力することの大切さを伝えたい!」ということでなく、もし、あくまでも本人が自ら、「コツコツ努力ができるようになりたい」と思ったときに、自分はどんな風にすればできるのかという手段の一つを知っておいてもらいたいということが目的でした。

たとえば、ある男の子は「学校から帰ったら、すぐに遊びにいきたい。宿題をサーっと済ませてからなんて、絶対にできない」と言います。その子の譲れないことは、譲らなくていいのです。

だから、「夜ごはんを食べる前に宿題をやる」と決めるとします。すると、今度は、目いっぱい遊んでいるから疲れてやりたくない…となります。

次は「朝早く起きてやろう!」となるのですが、今度は、起きられなくて、結局、宿題ができないというのです。

その子は、ここでまた考えるでしょう。そして、たとえば、「いつなら自分はできるのか?やっぱり、集中して遊びに行く前にやった方がいいんだな…」という風になってもいいのです。

大切なのは、自分自身の甘さ、自分はどういうときにさぼりたくなるのか等を考えていくことです。「正しく宿題をやること」を目的とせず、今後の人生に役立つ自分の取扱説明書を更新していくイメージです。

しかし、この試行錯誤をあまりせずに成長してきた人、発達に凹凸があると気づかずに大人になった人で困っている方は多くいるようです。

発達障害であろうと個性であろうと、それぞれの凹凸(特徴・特性)の扱い方が自分や周りがわかっていると、比較的スムーズに対処方法をみつけることができます。それが凹凸を受け入れ、成長していくということなのではないかと思います。

私自身のことを考えてみると、例えば、授業の途中に、教室で、子どもから突然ある資料が欲しいと言われて、別の対応があるから、帰りまでに渡す準備をすることになったという場合。その子と周りの子、近くの先生にも、「今日、この資料を持って帰ってもらうので、私が渡し忘れていたら、教えてほしい」と言っておくことにしていました。

これは、私はマルチタスクが得意ではあったのですが、とはいえ、自分を過信せず、渡し忘れないようにするために、目的達成を第一に考えた対応方法でした。一日に100人近い子たちが出入りする教室を担当していると、本当にいろいろなことがあるので、忘れないという保証はないのです。メモをしておいても、時には、確認する時間がないような出来事が起こることもあります。他の用事に力を注ぎすぎて、「忘れてしまった…」ということもありました。その反省を踏まえての対処方法が、「やるべきことを、自分だけで覚えておくようにするのではなく、周りの人にも教えてもらうように頼む」ということでした。

自分がミスをしやすい、失敗しやすいポイントがわかっていると、対応を考えることはできます。これは大人になってからも言えることです。

「アポを忘れてしまう」という人「TODO」を忘れてしまう人は、

・メモ、TODOリストに入れるのを忘れてしまう。

・メモの場所が決まっていない、TODOリストの期限を間違えてしまう。

・メモしたもの、TODOリストを見ない。

・メモ、TODOリストの書き方が的を射てなくて、何をやればいいのか忘れてしまう
…etc

つまずくポイントは人それぞれです。大人も子ども、凹凸が大きい人も小さい人も同じ。自分のつまずきポイントを知って、対策を練ることで、成長できるのです。それで生きやすくなるならば、子どもが伸び伸び育つ可能性が広がるならば、部下が伸び伸びと成果を出せるようになるならば…。

意外と社会に出ると「失敗して怒られる」ことはあっても、その改善方法は大人だから「自分で考えるべき」「自分の努力で何とかするべき」「自分でやるべき」とされることも多いのではないでしょうか。

自分一人では改善しにくいときは、周りの人が一緒に見ていくと驚くほど簡単に対処法がみつかるかもしれません。全ては試行錯誤ですが、チームで最大限の力を出すためには、皆でそれぞれの凹凸やつまずきポイントをシェアして、サポートし合うのもいいのかもしれません。

他のいいところ、凸の部分を伸ばすために、凹の部分の成長のさせ方を知っておくというのは、一つの武器になると思います。

【子ども時代から学ぶ・・・子どもと一緒に体験したことから学べること

子どもが相手の場合、割と簡単に、「では、こういうのはどうかな?」と、それぞれの子どもの個性や成長に合わせて、いろいろな提案していくことはしやすいのではないでしょうか。

そして、子どもへの提案を参考にすることで、それは、社会や職場の同僚や仲間や部下、自分自身への提案パターンを学ぶことにもつながります。

いずれにせよ、子どもも大人も、自分が不得意な分野、自分の凹み部分への対処方法をたくさん知っておくことでこそ、心おきなく凸の部分をどんどん伸ばしていけるのではないかと思います。

㈱エッセンシャル出版は、「本質」を共に探求し、共に「創造」していく出版社です。本を真剣につくり続けて20年以上になります。読み捨てられるような本ではなく、なんとなく持ち続けて、何かあった時にふと思い出して、再度、手に取りたくなるような本を作っていきたいと思っています。

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